御由緒
和歌発祥と日本初之宮
簸の川上に於いて八岐遠呂智(やまたのおろち)を退治した須佐之男命(すさのおのみこと)は、稲田姫と共にこの須賀の地に至り「吾が御心清々し」とおっしやつて宮造りをなさった。そのとき美しい雲の立ち昇るのを見て、
「八雲立つ 出雲八重垣 つまごみに 八重垣つくる その八重垣を」
と歌い、日本で始めての宮殿を作り、鎮まりました。これが古事記・日本書紀に記載されている「須賀宮(すがのみや)」であり、日本初之宮(にほんはつのみや)であります。 三十一文字の歌も日本で一番古い歌であり、この地が「和歌発祥の社」と呼ばれる由縁でもあります。また、この歌の中の「出雲」が出雲の国名の起元であり、「八雲立つ」は「出雲」の枕詞であります。
初の和歌が刻まれた和歌発祥の社の碑
縁結びと子授け
当社では、古来より本社と奥宮との二宮言詣りの習わしがあります。近頃は参拝される大半の方が二宮詣りをされます。奥宮はその森厳な雰囲気と相まって、特に若い女性の方々がパワースポットとして参拝されます。
奥宮には、大小三つの巨岩の岩倉があり、その巨岩は須佐之男命と櫛稲田比売命、その御子神である八島野命の神霊が鎮まっておられます。それ故に、良縁結び、夫婦円満、子授けの御利益があります。
授与所で祈願の札を受けて、願い事を書いてご祈念され、奥宮で願を結んで納札します。
神社では、毎月ー日と十五日に祈願札を下げて、おー人おー人の祈願が成就いたしますようにご祈祷いたします。初穂料は千円です。
本殿東方の八雲山中腹にある夫婦岩
須佐之男命と農(生産)
須佐之男命は高天原を追放され、さすらいの旅の途中大宜津比売に食事を乞われた。大宜津比売がロや鼻、果ては尻からいろいろなものを取り出して調理するのを垣間見て、わざと汚して調理していると思い、たちまちに斬り殺してしまわれた。すると大宜津比売の頭から蚕、目から稲の種、鼻から小豆、耳から粟、ホトから麦というように五穀の種が生じた。命はその五穀の種を持って出雲に降られ、稲田比売と結ばれて様々なものを生産された。 農業の飛躍的生産をはじめ殖産生育にご神徳が厚い神様である。
棚田百選に選ばれている山王寺の棚田(当社より車で15分)
悪切の神
出雲簸の川上において八俣のオロチを十束の剣をもって退治されました。八俣のオロチとは「諸悪の権化」であり、正義の剣をもって諸悪を切り鎮める「悪切」の神様としての御神徳があります。
悪切の御守
御祭神・御神徳
良縁成就、夫婦円満、子授・安産、
除災招福、諸願成就
祭事
ももてのまとしんじ
百手の的神事
2/17 14:00~
悪鬼退散、五穀豊穣を祈願する比岐目(ひきめ)の神事で、節分祭と祈年祭に行われる神事です。
ちのわしんじ
茅之輪神事
6/30 14:00~
須佐之男命が蘇民将来(そみんしょうらい)に一夜の宿を借りた礼に授けた悪切除災招福の茅の輪にまつわる神事。
おくみやまつり・ござかえまつり
奥宮祭・茣蓙替祭
8/22 16:00~
神前に新茣蓙を奉納する祭。奉納演芸(夜)
かじきのしんじ
鹿食之神事
9/27 20:00~
鹿の頭を供え、神酒を献じ国家安泰、五穀豊穣を祈願。
例大祭
9/28 14:00~
年一番の祭礼。祭典後に神幸式(しんこうしき)、神代神楽(かみよかぐら)、綱引き大会(夜)などが行われる。
域内のご案内
大鳥居
本殿へと続く参道の入り口にある大鳥居。石造りの鳥居としては山陰最大です。
本殿
手前の拝殿と奥の本殿からなる大社造りの神社社殿。両側には高さ10mの二本の杉のご神木が建ちます。
夫婦松
この池は、その昔、川中三湯の一つとして温泉のわく池でありました、この温泉で須佐之男命は長旅の疲れを癒され、奇稲田姫命はその美肌を磨かれたと伝えられ、依頼薬効美容の温泉とされていました。いつの世にかお湯が枯れ、蓮が生い茂ってきましたので蓮池と呼ばれて今に至っております。ご覧のように水中に松が自生しているのは珍しく、しかも一つの下部から男松と女松が生じているのは他に例がなく、縁結びのご利益に預かれる当社でありますことからご縁結びの夫婦松と申し上げております。
夫婦岩(奥宮)
本殿の東方の八雲山中腹には、その三柱の神霊が鎮まるとされてい夫婦岩があり、パワースポットとして多くの方に参拝されています。
神泉坂根水
奥宮に続く参道の途中にお清めの湧き水「新泉坂根水」があります。この水で身を清め霊気を頂いてご参拝されています。
文学碑の径(ぶんがくひのみち)
奥宮に続く参道。60基の歌碑句碑が建立されています。
多くの詩歌、文学の道を志す方の奉納詩歌を献詠され、三ヶ月間の作品の中から秀作の発表・掲示が行われています。
授与品
悪切りの「御霊剣(ごほうけん)」について
人は、人事を尽くしてなお困窮し、判断に迷う、最悪の状況に陥ることがあります。こうした時、この御霊験を開封して神のお力にすがるしかありません。
平素は、神棚に奉献してお祀りし、愈々の時、拝礼し心中に救済を祈念してこの水引を剪って、開封し、
「幸御霊(さきみたま) 奇御霊(くしみたま) 守り給へ 幸(さき)はへ給へ」と、十二回唱えて御蔭を受けて下さい。また、その時、心に浮かんだひらめきは、神の声であり、神様のお導きでありましょう。
一旦開封されますと、御神力が発動されたのち、御神霊はふたたび本社にお還りになられます。開封後は、再度当社へご持参され、新たに受け直さなければなりません。
この霊剣は、須佐之男命のこの神事に倣って、神成り木をもって調製し御本殿内で二十一夜のご祈祷を重ねた上で霊験を封じたものであります。
ぜひ、あなたも悪切りの「御霊剣」をお受けになられますようご案内に併せてお勧め致します。初穂料は20,000円です。
その他各種ございます。授与所にお問い合わせください。